流動化処理土

(株)リノグレスの流動化処理土は、建設泥土を、100%利用したリサイクル商品です。再び工事現場での埋戻土及び路面下の空間充填土にと生まれ変わります。

流動化処理土を使用した流動化処理土工法は地震時の液状化や、地下浸水性の侵食を防止する効果があります。

特徴、性質

  • 流動性と自硬性を有しているため、狭く複雑な空間を締固めを行わず埋戻しが可能です。
  • 透水性が低く粘着力が高いことから、湧水の浸食を受けにくい。
  • 固化した後は、体積収縮をほとんど起こさないため、裏込めに用いると仮復旧せずに本復旧ができます。
  • 固化した後は、その強度により地震時にも液状化しません。

適用範囲

構造物の裏込め・埋戻し

  • 地下道路・地下鉄・共同構等の構造物の埋戻し及び裏込め
  • 擁壁・橋台等の開削部分への埋戻し
  • 電力・ガス・水道・NTT等の地下埋設物の受け防護などの埋戻し
  • 建築の外周部・基礎下部の埋戻し

空洞の充填

  • 地下空洞化の充填
  • 構造物下、道路下の空間充填
  • 不用の地下埋設管の充填
  • 廃坑の充填・家屋基礎の空洞化所の充填

適用例

イラスト:共同埋戻し

※共同埋戻し

イラスト:路面下空洞の充填

※路面下空洞の充填

イラスト:埋設管の埋戻し

※埋設管の埋戻し

イラスト:橋台・擁壁の埋戻し・裏込め

※橋台・擁壁の埋戻し・裏込め

イラスト:地下鉄複線シードルのインバード部への利用

※地下鉄複線シードルの
インバード部への利用

イラスト:ケーブル埋設・埋戻し

※ケーブル埋設・埋戻し

イラスト:軟弱地盤の沈下で生じた建物床下空間の充填

※軟弱地盤の沈下で生じた
建物床下空間の充填

イラスト:建築物の埋戻し

※建築物の埋戻し

イラスト:護岸の裏込め(水中施工を含む)

※護岸の裏込め(水中施工を含む)



配合設計・品質管理

流動化処理土は、施工時に適切な流動性を持つこと、打設時に有害な材料の分離を起こさないこと、さらに固化後には必要な強さ、支持力、遮水性などの埋戻し材として必要な性能、耐久性を維持できるように、配合設計を行わなければなりません。そして、施工時に際しては、配合設計通りの品質の処理土が打設できていることを確認するための、品質管理試験を必ず適切に行わなければなりません。

流動性の検査

流動性の検査には、セメントの物理試験方法に定められたモルタルのフロー試験を準用するか、あるいは平坦な板状に置かれた底なしの中空円柱容器に試料を満たして上端面を均し、静かに鉛直に容器を引き上げ、円状に広がった試料の径を計るなどの手法で判定する方法等が採られています。

材料分離の抵抗性の測定

配合後の処理土の材料分離の抵抗性を測定するには、透明な細長容器に満たした試料表面の経時的分離沈下状況を観察するブリージング試験が活用されています。

処理土の性能

処理土の性能に関しては、配合設計時については使用目的に応じて、実験室内での強度試験、透水試験などが行われ、品質管理においては簡易な山中式硬度計などによる貫入試験や、採取した供試体の一軸圧縮試験で確認する手段が慣用されています。

品質管理

プラントでの材料、配合の管理が確実であれば、配合設計通りの均質な製品の製造が可能な点では、他の土質改良工法より大いに優れており、従って一般の土質・地盤改良に見られる、製造の際の硬化剤の割り増し添加の必要性は少なくできます。

写真:フロー試験

※フロー試験

写真:ブリージング試験

※ブリージング試験

写真:一軸圧縮試験

※一軸圧縮試験

写真:品質管理された流動化処理土

※品質管理された流動化処理土

生産フロー図

フロー図:生産フロー図

<動画>流動化処理土

流動化処理土工法の品質基準

試験項目 基準値
発生土の土質 全ての発生土(火山灰質粘性土、粘性土、砂質土、建設汚泥も含む)
最大粒径 管周り13mm以下その他の部分40mm以下
1軸圧縮強さ 〜55N/cm2以下(28日後)・交通解放時=13/cm2以上
フロー値 180mm~300mm
ブリージング率 1%未満
処理土の密度 管周り1.35t/m3以上 その他の部分1.50t/m3以上